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舘ひろしに学ぶ好かれ方、愛され方

つい最近のことですが、あるニュース系WEBサイトが『ダンディーだと思う60歳以上の俳優は誰か』というアンケートを実施しました。

このアンケートで堂々1位に選ばれたのが『舘ひろしさん』です。

結果を見てとても納得しました。

舘ひろしさんは、いくつになっても格好いいですね。

70才を超えた今、若いころとは違った深みのある役どころが似合う役者さんになっています。

お父さん役もハマリますし、昨年はNHKのBSドラマで『生きて、ふたたび 保護司・深谷善輔』で保護司を演じ、改めて役者としての年輪を感じさせました。

舘ひろしさんの「色気がたまらない」という女性ファンも多いと思います。

ちなみに2位が役所広司さんで3位が佐藤浩さんです。

三人とも男っぽくて、現役感にあふれています。

舘ひろしさんには強烈で忘れられない印象を持っています。

このようなニュースに触れると若かりし頃、ゴルフ場で見かけた舘ひろしさんの行動が、つい昨日のように思い出されるのです。

見出しで釣るネットニュース風に書けば

「舘ひろしゴルフ場で見せた驚きの姿!」とでもなりますか。

舘ひろしさんがまだ、40歳になる前のことだったと思います。

会ったのは千葉県市原市にあるゴルフ場『米原ゴルフ倶楽部』でした。

オープンしたばかりで、南欧風の洒落たクラブハウスとコテージ、そして各ホールに配した大きな池が特徴のゴルフ場です。

スタートして間もなくホールをセパレートする林の向こうに見えたのは、明らかに『あぶない刑事』に出演している舘ひろしさんでした。

白い半そでのゴルフウェアに白い半ズボン、そして白いソックスと白ずくめのファッションだから、かなり目立ちます。

一緒にいたのは白人の若い女性。

こちらの服装はあまりよく覚えていませんが、芝生のグリーンによく映える顔の白さが印象的でした。

日焼けした舘さんとは対照的だったですね。

ラウンドの途中、もう一度二人の姿を見かけましたが、他の人の姿は見えませんでしたので、きっと二人だけでプレーしていたのだと思います。

プレーを終えて風呂に入っていた時のことです。

舘ひろしさんが一人で湯殿へやってきました。

私と一緒に回った二人は早々と上がってしまったので、浴場にいたのは私一人。

当時の米原ゴルフ倶楽部は高級接待コースを謳い、プレイフィが平日でもかなり高く設定されていました。

いくらバブル期とは言え、平日で3万円のプレィフィでは来場者は限られています。

だから、この日はお客さんが少なくガラガラの状態だったのです。

舘さんは礼儀正しい人で、視線が合うと笑みを浮かべて私に目配せをしながら湯船に近づいてきました。

驚いたのは次の瞬間です。

なんと、湯船の中を素っ裸でゆっくり泳ぎ始めたのです。

まあ、気持ちよさそうに両腕、両脚を伸ばして悠々と遊んでいるではありませんか。

時には潜り込むようにお湯の中を進みます。

さすがに仰向けになって背泳ぎをやることはありませんでしたが、実に無邪気な男ではあります。

少しの間でしたが「このコースに来たのは3度目だ」とか「今日のスコアはまあまあ」

などと会話をしました。

しかし、穏やかに話していた舘ひろしさんの表情が少し厳しくなったのは、私が投げかけた不用意な一言でした。

「舘さんはよく、あんな可愛い外人女性とゴルフをやるの?」

質問には答えず、腰を掛けていた湯船の淵から立って、ドアを開け脱衣所に向かって何か言っています。

すると背広にネクタイを締めた30歳過ぎの男がドアの外に見たのです。

スゴイですね、あのクラスの俳優さんになると脱衣所にマネージャーか誰かが待機しているのが普通なのかと、少し驚きました。

風呂から出て、同伴者とレストランでビールを飲んでいると舘ひろしさんが階段を昇ってきます。

そして、レストランの入り口付近で食事をしていた、ミッキー安川さんという先輩タレントの前で立ち止まりました。

舘ひろしはさんは、先輩タレントに丁寧にお辞儀をします。

すると嬉しそうに先輩が話しかける。

テーブルが離れていたので内容は聞こえませんでしたが、かなり長く話は続いていました。

その間、舘ひろしさんは、ずーっと直立不動です。

両手を太股にぴたりとつけ、返事をする時だけは頭が少し動くがそれ以外は不動の姿勢を貫いたのだから驚きです。

先輩にとっては、これほどうれしい後輩はいないことでしょう。

何という礼儀正しさ。

これぞ、衝撃的エピソード。

私はしばし、目を見張りながら彼を見ていました。

今でもはっきりと舘ひろしさんの律儀な、あの時の姿を記憶しています。

直立不動の真剣なまなざしで、先輩の話に聞き入る舘ひろしさん。

まさに、礼儀正しさと律義を絵の描いたような男ではありませんか。

しかも、彼はあの当時すでに押しも押されもしないトップスターです。

このころ、日本テレビ系列で放映されていた『あぶない刑事』はシリーズ化され何度も放映された超人気番組でした。

その主役を務める人が周囲の目も気にせず、大スターとしてのプライなぞなんのその、ただひたすら先輩タレントにささげる礼節。

あの姿が脳裏に焼き付いているから、現在の舘ひろしさんの魅力は内面からにじみ出るものだとよくわかるのです。

息の長い俳優さんでいられるのも、彼の礼儀正しさを抜きにしては語れないのではないでしょうか。

人に好かれ愛されるためには、やはり礼儀は欠かせません。

突然話は変わりますが、人への印象を決定づけるものとして、メラビアンの法則が有名です。

これは、アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンによって解明されました。

彼の研究によると話をする際、相手に伝わる情報として、話の内容そのものが7%、声の大きさやトーンに関係するものが38%、そして見た目が55%を占めるのだといいます。

仮に重要な営業の話をしていても、相手にはその内容よりも見た目がはるかに大きな割合で影響を与えているということです。

これを別な角度から見てみましょう。

普段、何気ない会話や接触の中で、女性も男性もこの法則に沿って異性の印象を心に刻んでいることになります。

ですから、これはとても大事なことなのです。

さらには、ある効果によって人の印象に残る見た目55%を、有利に活用することも出来きます。

人は何か一つ突出した良い特徴を見せられると、その強い印象に引きずられて他のダメな部分の印象も変化してしまうという心理作用が働くのです。

それをハロー効果と呼びます。

良い部分が目立つ人はその他のマイナス部分が、印象としてかすんでしまうという効果です。

逆に悪い部分が目立つ人は他の良い印象も知らず知らずのうちに、悪い印象に引きずられてしまっていることになります。

このハロー効果をうまく利用しない手はありません。

見た目の一部分を強調することで、あなたの印象をさらに良く見せることが可能なのです。

それを最も簡単に実行できるのが、挨拶と礼儀でしょう。

いつも、明るい顔ではっきりと挨拶し、つねに礼儀正しく人に接する。

人は文章を読むときでも、人の話を聞く時でも最初と最後が一番印象に残ると言われています。

「おはようございます」「こんにちは」「ありがとうございます」「失礼いたします」これらの言葉をはっきりと相手に伝えるだけで、印象はかなり良くなります。

ですから必然的に

・清潔感

・落ち着いた動作

・姿勢の良さ

・人の顔を見て話す

・ハキハキとした受け答え

などが大事になってきます。

これは自分の周囲にいる人を今一度、思い返してみると思い当たることがあると思います。

人に好かれたかったら、この効果を存分に利用してください。

実際、私は米原ゴルフ倶楽部で舘ひろしさんの礼儀正しさに遭遇してから、彼をテレビで見るたびに『こいつはいい男だなあ』という印象しかわいてきません。

それにしても、素っ裸で無邪気に泳いだ浴場から、レストランでは律儀を絵に描いたような豹変ぶり。

いやいや、実はこの豹変するギャップもまた、とても大事なのです。

よく言われる意外性です。

意外性は人の心に強く印象付けられますから。

舘ひろしさんは人に好かれ、愛される要素があふれているということでしょう。

実に豪快でかつ細心な気配りができる男。

本当に愉しい人。

いつまでたっても、その印象が変わることはありません。

舘ひろしさんの行動から、学ぶべきことはたくさんあります。

るい・恋愛哲学
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